駆込み婚と在留特別許可

2017-3-24

相談例①(頻繁に相談をケース):私は日本人です。行きつけのフィリピンパブで仲良くなった女の子が、入管に摘発され収容(逮捕)されてしまいました。実は結婚の約束もしていたのです!今からその子と入籍の手続をして、日本に滞在させてあげたい(在留特別許可の手伝いをしてほしい)。

回答:「結婚の約束もしていた!」のなら、どうしてもっと早く入籍し、自首して在留特別許可を求めなかったのですか・・・

通称:駆け込み婚とは?

入管に収容された不法滞在中の外国人と、日本人が、不法滞在者が「捕まった後」に入籍する手続をする事を、通称:駆け込み婚と呼んでいます。

どうして、そんな事をするのか?もちろん、入籍することにより、「日本人の配偶者」として在留特別許可を貰い、引き続き日本で滞在したいという思惑があるからです。

もちろん「愛情もないのに、ビザを取らせる目的だけで、入籍の届を提出する」事は、違法行為となりえます(いわゆる偽装結婚)

ただ、愛情がないとも断じる事もできないケースもあります。「お店の女の子と『いつか結婚しよう』と約束をしていた(愛情は確かにある)」というケースです。その「いつ?という時期」が、「摘発!」という事情により、不意に訪れるケース。よくあるケースであり、そして、とても難しいケースなのです

よくある間違い:「日本人と入籍すれば不法滞在者は許される」←間違いです!許されません

人は誰しも希望をもって生きる者です。不法滞在中の人も「日本人と結婚すればビザがもらえる」という(間違った)希望を持っている事があります。

もう一度ですが、「入籍すれば大丈夫」など、そんな簡単な事で状況は改善しません。

「在留特別許可」の調査において、不法滞在者の配偶者が日本人であるという事情は、確かに、有利に判断される材料となります。しかし決定的な事情とはなりえません。

「配偶者とは法律上の婚姻が成立しており、加えて、夫婦として相当期間共同生活をし、婚姻が安定・成熟している」(婚姻の信憑性の証明がある)事が必要である為です

婚姻の信憑性の証明

駆け込み婚は、誰がどう考えても「偽装結婚ではないのか?」との疑いをもたれてしまいます。

「まだ入籍していない」という場合でも、同居歴がすでに長く、事実婚・内縁と「周りの目から見て(客観的に)」思われているような事情がある場合でなければ、不許可になる可能性が高くなります。

入国管理局では、「入籍届」という形式的・手続き的な事情より、「同居歴・扶養実績」などの実質的な事情を重視します。

①出会ったきっかけ②知り合ったのがどれだけ前なのか?③お付き合いを始めた事情は?④双方のご家族の了解はあるのか?⑤いつから同居しているのか?⑥夫婦同然の付き合いをして何カ月たっているのか?⑦双方の経済状態は?・・・などなどあげればキリがありません。

どれかがあれば許可がされる、というものでもありません。

どれがないから不許可になる、というものでもありません。

これら・これら以外の様々な事情を説明して「この結婚が真実の結婚である!」と説明しなければなりません。

これを、自己申告ではなく、「第三者の証言や・証拠物件」により、説明・証明していかないと、不許可になってしまいます!

第三者の証言:家族・友人・職場など、「これまでの事情を知る第三者」に、上申書などを作成して入管に提出します。

特に不許可になりやすいケース:リピーター

同じような事が前にあった・・というケース。かつて日本人と結婚して不法滞在から在留特別許可を貰ったが、すぐに離婚して、不法滞在になり、また逮捕収容された・・という様なケース。そして、また新しい日本人と結婚して在留特別許可を求めたいと申告している場合

☆日本には「仏の顔も3度まで」という言葉があります。3回ぐらいは許してくれるという意味。但し「入管の顔は1度だけ!」です。2度目はないと思いましょう☆

不許可になるのは当然、配偶者になった日本人が、偽装結婚の加担者として、刑事訴追を受ける危険すらあります(かつてそういう事件がありました)

相談例②(手遅れになるケースが高い):フィアンセの中国人の女の子が不法滞在で入管に摘発されました!入籍していれば日本で暮らせる可能性があると聞きました!今から入籍の手続を手伝ってください!

回答:結婚・入籍するのは自由です。時間がかかっても入籍はできるでしょう。ただし、日本で暮らせるというのは手遅れになる可能性が高いです

収容されてから原則30日 最長で60日以内に許すか・許さないかを決める約束事がある為です

このケースは常に「時間との闘い」となります

☆駆け込み婚のケースは、残念ながら「タイムアップ」となるケースが殆どなのです

不法在留の外国人との入籍手続

入籍の手続は日本の市町村に外国人配偶者側の『独身証明』という書類を提出して受け付けてもらいます。もちろん「外国政府」が発行する書類です。

入管に外国人側が逮捕されていますので、この書類が入手できない場合があるのです。

①そもそも本国に戻らなければ大使館で独身証明を発行していない場合 ②取れるは取れるが本国から取り寄せるので発行に3カ月近くかかる場合 ③実は外国で別の人と入籍していた過去があり『離婚届」が未提出であった為、独身者ですらない場合(フィリピン人との結婚で多い) ④そもそも戸籍がない(ロシア・東欧の多いケース) ⑤大使館で「日本人では埒があかない。本人を連れてこい(もちろん収容中です)」と言われる場合(中国大使館で言われたとの例が多い)、等々

入籍に必要な書類が入手できないというケースは多々あります。しかも本人が入管に収容されているので、日本人では何もしようがないという場合すらあります。では「本人を仮放免する申請をお願いして・・」と、のんびり・ぼんやり、入籍手続を進めているうちにタイムリミットが来ます。

収容されてから原則30日 最長で60日以内に許すか・許さないかを決める約束事がある為です

入管に摘発されて収容された人は、基本「収容令書」という書類で収容されています。この収容は「原則30日まで(最長60日まで)」という約束事があります。

従って、入管は「60日以内に許すか・許さなないかを決める」という事になります

(尚、仮放免されている期間はこの日数にカウントしない事になっています)

入籍の手続に3カ月もかかってしまうと、入籍できた時は「退去強制決定(退去強制令書発布!!」という事になりかねないわけです。

再審の申し出

退去強制令書が発付されてしまった場合(強制退去が決定した時)は、基本的に手遅れです

人道配慮など、特別に考慮すべき事情ありと認められた場合に、恩恵(サービス)として、再審を受け付けてもらえた・・とうい人が「ごく少数」いるようです。

大切なのは、「逮捕・収容される前」に入籍の届け出をして、入管に自主的に出頭して手続きを取ってもらう事になるわけです!

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